雨が草木を濡らしていた
新宿御苑が窓から見えるスタジオ
ここは少し変わっていて、人の家だった
60代の身なりの良い紳士が出迎えてくれた
部屋は1900年代初頭のパリをイメージしているらしい
本棚には耽美派、星の王子様、ミュシャの画集が並んでいた
台所や寝室にも着替えでお邪魔したが、幸せそうな家族の写真や建築のスナップが並ぶ
東京の理想の生活…というのはこういうものなのだろうか
相応の財力、それに教養の文化資産がないとこの部屋にはならない
なんだか少し別の世界をのぞいたような、誰れかの人生をのぞいているような。そんな気になった。
昔から誰かの家に行くのが好きだった
本棚を見てキッチンを見て、手洗いを借りる
その人の生きてきた暮らしを想像しイメージで補完していく
このなんとも言えない楽しみ、愉快がたまらないと思う。
その人の頭の中や生活や自分とは違う人生を知ること
僕の中には人に対するつきない探究心があるのだと思う
だからこそ、占いという仕事を選んだのかもしれない

